2000/12/9
標高 876m
筑波山に最初に登ったのは1995年であった。青森に住んでいた頃である。
そのため東北自動車道を600km走ってやってきた。
その2年後にこっちに転勤になって、今は筑波山を眺めながら仕事をしている。




関東ふれあいの道自然歩道という長大なハイキングコースがある。神奈川県の三浦半島の先端からスタートして関東平野の山沿いを半円を描いて続いていて、房総半島の先まで続く自然歩道である。
今回、再び筑波山に登ろうとするのは、この自然歩道を歩くためだ。
栃木県の足利から歩き始めて今年で3年目になる。今は、栃木県を歩き終えて茨城県に入っている。
今年の5月に加波山を越えて真壁町までたどりついた。

夏の間は200名山を登っていたのだが、シーズンオフになったので再び続きを歩こうというわけである。

旧筑波鉄道真壁駅の前の広場に車を停めて、歩き出したのは7時であった。
以前は筑波鉄道が走っていたのだが、今は廃線になっていてその軌道跡はサイクルロードになっている。北海道でたくさんの廃線の跡をみてきたが、鉄道がなくなるということにはけっこう寂しさを感じる。
真壁町の東に筑波連山が聳えている。これに向かって歩いて行く。

まず、めざすのは伝正寺だ。
田んぼの中の道を行くが、途中に自然歩道の案内板が立っていて、コースが通行不能のため林道で迂回せよと書いてあった。距離が所定のコースなら2kmなのに、この迂回路を通ると5kmになってしまう。
なんとかなるんではないかと、楽観的な気持ちで通行不能とされる道を行くことにした。
これが大間違いで、途中で道が完全に消えてしまった。
道を探すために茨の中に入り込んだりしたものだから、あちこちにひっかき傷を作ることになった。自分でもバカだと思った。
ともかくどうしようもないので、案内板のところまで引き返した。1時間半ロスした。
迂回路の舗装の林道はめちゃくちゃ遠回りになっていた。自動車道のため、大きなカーブの連続で、ショートカットしたくなるのが、その道もない。
きのこ山に着いたのは10時10分。
ここで少し休憩して、上曾峠を目指す。これも舗装の林道である。20分ほど歩くと舗装の道路が交わる上曽峠に着いた。
ここからは湯袋峠を目指すが、これも舗装の林道。ただし、車は進入できないようになっていた。
歩いていると、3回ほど猟犬を連れたハンターに出会った。銃を持った人間に会うというのは、ちょっと怖い。
道はどんどん下っていく。せっかく登ったのにもったいない。
T字路に出て、左が湯袋峠なのだが、右に向かう。この県道を1kmほど下ると左に入る道があって、これが筑波山の登山道である。ここで少し休憩した。

ここからはやっと山道になって、いよいよ筑波山に登るんだという気になってくる。
ところが、ここでも道に迷ってしまった。
この区間は、ガイドにも「谷川沿いに歩くせせらぎの道。最高にすばらしい区間」と書いてあるところ。だが、道がずいぶん荒れている。
沢沿いに登っていくのだが、踏み跡がだんだん怪しくなって、樹木がおおいかぶさるようになり、最後は道がなくなってしまった。
今日は道を失うのが2回目。
ともかく、道に迷ったときは引き返すのが鉄則なので戻った。
道を間違えたところはすぐにわかった。
休憩したところからほんの少し行ったところに指導標が立っている。ここはY字路になっているのだが、指導標は右に立っていて真っ直ぐ進むような案内になっている。そして右の道の方が少し太い。これは間違えてあたりまえではないか。ここを管理する真壁町に抗議の手紙を書いてやろうかと思ったりした。
正しい道はさすがにしっかりしていて、快適である。進むにつれて道の傾斜がまして、階段が多くなる。
ようやく稜線の林道に着いたのは13時20分頃。すぐに裏筑波野営場の前に出る。
「裏筑波」というだけあって、登山者にはまったく会わなかった。
舗装の道を歩き、筑波山ユースホステルをめざしたが、ユースホステルには気がつかないうちに通り過ぎてしまった。
山頂までは、気分的に長かった。だいぶ疲れてきたのだ。
行く手には電波塔が立ち並ぶ山頂が見えてくる。山頂に着いたのは14時20分頃。
筑波山の山頂は2つあって、男体山と女体山という。その間の鞍部が「御幸が原」で、ここにはケーブルカーの駅があり、お土産屋さんも立ち並んでいる。2つの山頂に登る前にここで休憩して、ついでにビールも買って飲んでしまった。
まず女体山を目指す。人が多い。山頂には神社の社殿がどんと聳えていて、その奥が大きな岩の重なる頂上になっている。人が多くて記念写真は撮れなかった。
ここをあとにして、次は男体山に向かう。
山頂にはだれもいなかった。ここは山頂を完全にが神社占領していて、その下に山頂の指導標が立っていた。
男体山山頂には15時20分着。
だいぶ遅くなった。下山したら暗くなってしまいそうだ。
ケーブルカーの山頂駅の脇から下り始める。
3組のパーティが下っていた。
筑波山神社に着いたのは16時20分。薄暗くなってきた。
筑波山だけの登山ならこれでおしまいなのだが、今回は自然歩道を歩いている。自然歩道のゴールまでは、ここからさらに8kmほど歩かなければいけない。
神社からまっすぐ降りていくと、広い道に突き当たるが、これを横切って、家の間の本当に細い道を下る。最初、道がわからなくてあちこと探した。地図と照らし合わせて、この細い路地裏のような道しか考えられない。これが自然歩道のコースかどうかは自信が持てなかったが、歩いていったら指導標があって安心した。
このあたりで日が暮れた。暗い中を歩いていく。この細い道はけっこう情緒がある。すごく急な坂道なのだが、両脇にはびっしりと家が建っている。家は石垣に囲まれていたりする。
この道は旧筑波山登山道(筑波神社参道)だったのだ。なるほど、歴史を感じさせる道である。
真っ暗な中、2時間ほど歩いた。


国道125号線の北条に着いたのは6時20分で、真壁に向かうバスは5分前に出たばかりだった。
寒くて暗い中、バス停で次のバスを1時間待つことになった。


旧筑波鉄道真壁駅


伝正寺


きのこ山


上曾峠


いよいよ筑波山の登り
桧の林の中を行く


筑波山の林道に出る


裏筑波野営場


筑波山頂(御幸ガ原)


女体山山頂


男体山山頂


表参道はケーブルカーの横を通る


筑波山神社





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